今回から歯科クリニックの経営環境とこれからの経営戦略について3回シリーズで掲載させて頂きたいと思います。
コンビニの数よりも多いと言われる歯科クリニック(正確には約68,838件でコンビニの数の約1.25倍)、一部マスコミの報道ではワーキングプアーの歯科医師について耳にすることもありますが歯科クリニックの経営環境は実際のところはどうなのか?データを交えて考えてみたいと思います。
まず、歯科クリニック数の変遷ですが右表の通り、一貫して右肩上がりで増加し続けています。平成23年頃から伸びに鈍化傾向が見られますがこれは開業クリニックが減少したこともありますが、経営環境の悪化から廃業するクリニックが発生し始めたことも要因の一つにあります。


 それではなぜこの時期から廃業するクリニックが増加しているのか?というと左表に表されているとおり国民歯科医療費は過去10年間で2.7兆円から2.8兆円と横ばい状態が続く中、クリニック数は増加し続けており、1クリニック当たりの医業収入が単純計算で年々減少する結果となっていることが大きな要因です。


 直近の東海4県北陸3県の歯科クリニックの収入はどの程度か?右表にまとめてみました。個人事業で年間収入が約5,000万円、医療法人では1億円を超える状況なのがわかります。これまで、さまざまな歯科クリニックの経営をサポートさせて頂いた立場からの感想として年間収入5,000万円確保できれば、人員過剰、過剰設備投資でなければ経営は順調に成り立つと思われますし、一部の報道内容は都心の歯科激戦区の実態についてインパクトを持たせて報じられていると感じます。それでは、北陸3県の歯科クリニックが将来も安定経営を約束されているのか?というとそうでは無いと考えます。これから歯科クリニックは診療予約が中々取れないような人気が高いクリニックと患者数が年々減少していくクリニックに2極化すると考えられます。なぜ、このような現象が発生するのかそして前者のクリニックになるために何が求められるのかについては次回に引き継ぎたいと思います。